ブラックOKは闇金?カードローンのブラックの人が気をつけること
カードローンでよく出てくるのが「ブラック」についての話題です。初めてカードローンに申し込みするならばともかく、カードローンを利用したことがある人の中には、「ブラックリストに載ってしまった。」「ブラックになったから審査に落ちた。」と言う人がいます。
しかし、言った本人がそのブラックを正しく理解していないこともよくあります。また、その為に安易に「ブラックでもOK!」と広告されているカードローンに申し込みしてしまう人もいます。
本当に「ブラックOK」のカードローンは大丈夫なのでしょうか。闇金ではないのでしょうか。そもそもブラックとは、どういう人を指しているのでしょうか。
カードローンにおけるブラックって何を言うの?ブラックの定義とは
カードローンだけでなくクレジットでも出てくることがあるのですが、申し込みの話をする時に、ブラックかどうかを心配する人や、もはや自分がブラックだと信じてどうやってお金を借りようか、悩む人がいます。
確かに返済をしなければブラックかとも思われる人もいるでしょうが、自分で思い込んでいるだけの人もいない訳ではありません。そもそもブラックとは、どう言う人を指すのでしょうか。
一言で言えば、個人信用情報機関に金融事故情報が載っていることです。その為、いろいろなローンやクレジットの審査に通ることができなくなります。
どんな内容がブラック扱いになる?延滞は当然ダメだが他にもある
その、審査に影響を与えるような情報は何かと言えば、まず延滞は誰もがわかるでしょう。借り入れしたお金を返さなければ、金融事故情報として記録されていくことになるのですが、このようなものがあります。
- 延滞
- 債務整理
(任意整理・個人再生・自己破産) - 代位弁済
- 強制解約 など
延滞と言っても1回ぐらいでは、問題になりません。審査に落ちるほどになる目安ですが、個人信用情報機関(機関については、後で説明します。)の説明によると、JICCでは3カ月以上返済がないと延滞としての記録が残ります。CICの場合は、61日以上、または3カ月以上の支払い遅延があるもの、とされています。
債務整理になると、まず司法書士や弁護士などの専門家の力を借りることになります。自己破産は、説明するまでもないでしょうが、裁判所に申し立てをして財産を整理することです。
任意整理は、貸金業者と交渉して債務を減らします。個人再生は、自己破産と違って財産を処分せずに借金を大幅に減らし、原則として3年ほどで返済していきます。
強制解約は、言葉から推測できるでしょうが、長期の延滞や虚偽などの理由により、貸金業者から一方的にカードローンの契約を解除することです。
代位弁済は、ピンとこない人がいるかもしれません。顧客(債務者)の代わりに、保証会社が立て替える形で金融機関に一括返済することです。保証会社は、その後、顧客に立て替えた借金の返済を求めます。顧客からすれば、借入先が変わるだけで、借金が無くなるわけではありません。
個人信用情報機関では、個人と金融機関の金融取引のあらゆる情報が記録されるのですが、その様々な情報は、その内容にもよりますが一定期間の間しか記録は残りません。
記録される情報 | 記録されている期間 |
---|---|
申し込みに関する情報 | 6カ月 |
契約に関する情報 | 5年 |
取り引きに関する情報 | 5年 |
上記で説明した延滞などの審査に影響を与える情報は、ここで言えば取り引きに関する情報にあたります。おおむね5年ほど記録が残るのですが、機関によっては、自己破産など、官報に公告された情報は最長10年残ります。
金融機関は必ず加盟している!個人信用情報機関はどういう機関なのか
事故情報がどう言うものかわかったとして、そもそも個人信用情報機関が何かを知らない人もいるかもしれません。
個人信用情報機関とは、個人のクレジットやカードローンなどの信用情報(個人情報、契約内容、返済の状況)を記録しておく機関です。
金融機関は、個人信用情報機関に会員として加盟登録して、機関に信用情報を記録したり、審査の際に情報を照会します。
例えば、カードローンに申し込みした時に、過去にクレジットで延滞をしていた記録があれば、カードローンの審査に通らない可能性がある、と言うことになります。(実際には、審査に落ちてもその理由は教えてもらえないので、必ずしもそれが理由とは限らないのですが。)
今まで気にしなかった人もいるかもしれませんが、カードローンやクレジットカードの申し込み時には、必ず個人情報の取り扱いについての同意事項の内容に個人信用情報機関についても記載され、個人信用情報機関に記録が残ることに対しての同意を求められています。
その個人信用情報機関は、3機関あります。
- 株式会社日本信用情報機構(JICC)
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
そして、銀行や消費者金融、クレジット会社などの金融取引をする企業等は、この3機関のうちどれかに加盟登録しています。傾向としては、JICCは消費者金融が多く、CICはクレジット会社、KSCは銀行が会員の中心となっていますが、中には、複数機関に登録しています。
例えば、都市銀行や大手消費者金融の登録先はこうなっています。
カードローン・金融機関 | JICC | CIC | KSC |
---|---|---|---|
アコム | ◯ | ◯ | |
アイフル | ◯ | ◯ | |
プロミス | ◯ | ◯ | |
SMBCモビット | ◯ | ◯ | |
レイクALSA | ◯ | ◯ | |
セントラル | ◯ | ||
三井住友銀行 | △ | △ | ◯ |
みずほ銀行 | △ | △ | ◯ |
三菱UFJ銀行 | △ | △ | ◯ |
りそな銀行 | △ | △ | ◯ |
オリックス銀行 | ◯ | △ | ◯ |
イオン銀行 | ◯△ | △ | ◯ |
楽天銀行 | ◯△ | △ | ◯ |
◯になっているところが加盟登録しているところです。銀行の場合は、カードローン契約時、保証会社をつけていますが、保証会社が加盟登録しているところを△で表しました。
ブラック以前の個人信用情報の基本的な話になってしまいましたが、カードローンに申し込みする時には、知っておいて損はない知識です。
自分がブラックだかわからない!そんな時は調べることができる!
ブラックがどう言うものか、また、信用情報についてわかったとして、では自分の信用情報がいわゆるブラックにあたるような内容があるのか、心配な人もいるでしょう。
そんな時は自分の個人信用情報がどうなっているのか、調べることができます。
各個人信用情報へ自分の信用情報の開示請求を行うのです。方法はこのようになっています。
各信用情報機関への情報開示請求方法
JICC | スマートフォン・郵送・窓口 | CIC | パソコン・スマートフォン・郵送・窓口 |
---|---|
KSC | 郵送のみ |
詳しい手続きについては、各個人信用情報機関のホームページに手順の説明があります。手数料が500~1,000円ほどかかりますが、それで自分の信用情報がわかるのならば開示請求してみるのもありかもしれません。
ブラックOKの言葉を簡単に信じない!闇金が多くひそんでいる
もしブラックだったとして、上記の説明ではその記録は5年ほど残ります。と、言うことは、5年はカードローンに申し込めない、または、申し込みしても審査に落ち続けることになるのでしょうか。
ネットの様々な情報を見ると、「ブラックでも借り入れOK」とされるカードローンがあります。もっと大きなアピールだと「審査ナシ」となっているものもあります。
甘い言葉には注意!審査ナシや「絶対」にお金を借りられることはない
お金を借りたら返すのが当たり前ですが、その当たり前と言われることが難しくてできないからこそブラックになったと言えます。
しかし、そのブラックの人に向けて「ブラックOK」や「絶対に借りられる」、「審査なし」とアピールするカードローンがあります。
本当に返せるのかどうか怪しいブラックの人にも安易に貸せると言うのは、よほどお金を回収できる自信があると言えます。
要は、法律を犯してもお金を回収できるし、利息も法定金利を超えた、いわゆる闇金が「ブラックでもOK」のカードローンを扱っている可能性があるのです。
もちろん100%全部闇金ではありません。(その点については後で説明します。)
しかし、かなりの比率で闇金が紛れていることも確かです。正規の貸金業者は審査を必ず行うので、特に「絶対にお金が借りられる」「審査なし」とあるのは、かなり怪しいと言えます。
闇金はどうすればわかる?正規の貸金業者と闇金の見極め方について
心配ならば銀行や誰もが知る大手消費者金融に申し込みするのが一番ですが、そう言う訳にもいかなければ、闇金と正規の業者を見極める必要があります。その方法は、これらについてチェックすることです。
- 貸金業者の登録番号を確認する
- 貸金業協会に加入しているか確認する
- 金利の表記があるか
- 連絡先が携帯番号になっているかどうか
- 闇金の情報をチェックする
闇金の特徴として多いのは、連絡先が携帯になっていたり、返済の説明が金額になって金利説明がされていなかったりします。正規の業者ならば、この点はキチンとしています。
また、闇金は法定金利を大幅に超えていたりします。法律での上限金利はこのようになっているので、覚えておくといいでしょう。
借入限度額 | 上限金利(年利) |
---|---|
10万円未満 | 20% |
10万〜100万円未満 | 18% |
100万円以上 | 15% |
ここにある以上の金利の場合は、違法になります。闇金の場合は、この金利がわからないよう、返済を金額提示したりごまかしたりすることがあります。
必ず貸金業者の登録番号を確認する!番号があるだけでは信じない!
一番しっかりと確認しないといけないのは、貸金業者としての登録があるかどうかです。
ほ消費者金融、いわゆる貸金業を営む業者は、財務局、または都道府県への登録が必要とされています。ですので、正規の業者は必ず登録番号があるのでわかります。
また、絶対ではないのですがほとんどの貸金業者は貸金業協会に会員登録しているので、会員番号も一緒に記載されているのが一般的な表記になっています。例として見ると、このような感じです。
「関東財務局長(1)第12345号 日本貸金協会会員第123456号」
※番号は架空です。
登録先の後にある( )の中の番号は何だろうと思う人もいるかもしれません。登録は3年ごとの更新になるのですが、その更新回数を表しています。最初の登録時が(1)になり、その後は、3年ごとに(2)、(3)と数字が増えていきます。当たり前ですが、数が大きければそれだけ貸金業者として長年の実績があると見ることができます。
ただ、中には巧妙で悪質な業者もおり、偽の番号表記をしてあたかも正規の業者と勘違いしやすいようにしている業者もいます。となると、見極めが難しく感じられるかもしれません。
しかし、キチンと調べることができます。金融庁のホームページには、「登録貸金業者情報検索サービス」で調べたい貸金業者が正規の業者かどうかを確認することができます。
悪質な場合は、偽の登録番号だけでなく、会社名も知名度のある業者に似せていることがあります。ですので、貸金業者の登録番号をキチンとチェックして、正規の業者かどうかを確認しましょう。
また、貸金業協会のホームページをはじめ、闇金業者の情報も多く出回っているので、参考になります。そして、もしカードローンの申し込みの検討先が闇金だとわかったら、そこからお金は絶対に借りないようにしましょう。
それでもブラックOKを意味するカードローンはある?その意味は
「ブラックOK」や「審査ナシ」をアピールする貸金業者の多くは闇金なのは確かなのですが、100%全部が闇金かと聞かれれば、必ずしもそうではありません。
正規の貸金業者の中では、ブラックと言われる人でも借り入れができる貸金業者があります。
大手消費者金融ではまず借り入れは無理なのですが、中小規模の消費者金融ならばお金を借りられる可能性があるのです。
もちろん必ず審査はあり、絶対借りられると言う訳ではありません。また、ブラックと言われる人でもいろいろなパターンがあり、現段階で延滞中の人はまず借りられません。それ以前に、カードローンは無職の方は借りられません。
なぜ中小消費者金融ならブラックでもOK?独自の審査がポイント?
審査があると言うものの、ブラックの方が有難いもののお金を借りられることを不思議に思うかもしれません。
実は、初めての方を中心に多くの利用者は、銀行や大手消費者金融に申し込みをします。しかし、その分、審査に落ちる人もたくさんいます。
中小規模の消費者金融は大手のような広告力を持っていないこともあり、信用力の弱い人や大手の審査に落ちた人を受け入れています。また、そうやって借り入れが可能になった人の口コミにより、顧客が広がっています。
とは言え、信用力の弱い人に融資をすることはかなりのリスクがあります。そもそも、何故中小消費者金融はブラックと言われる人でもOKかと言う理由の一つにもなるのですが、中小消費者金融の審査は大手と違って独自の審査基準を持っています。
必ず審査に通るとは限りませんが、評判のいい中小消費者金融はいくつかあります。
- セントラル
- ライフティ
- キャネット
- エイワ
- フクホー
- アロー
- スペース 他
他にも街金と言われる地域の小さな消費者金融もあります。街金=闇金ではありません。もちろん、闇金が紛れている可能性もあり、また、正規の業者でも知名度はないので、先に説明したように確認は必要です。
ブラックでもカードローンで借り入れはできる!だがかなり厳しい
ブラックがどういう状況かわからないままカードローンをどうしたらいいのか悩んでしまう人もいますが、そう言う人は、まずはブラックがどう言う状態を指すのかを知ることも大切かもしれません。
どうしてもお金が必要だが実際にブラックと言われる状態だったならば、闇金との見極めをしながら借り入れ可能な消費者金融に申し込みをする方法があります。そんなブラックOKの消費者金融として、中小消費者金融があります。
もちろん、審査はあるので必ずしも借り入れできるとは限らないことは頭に入れておく必要はあるでしょう。